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2017.07.18

リレーインタビューちよびと 第1回 海老原義也さん(海老原商店を活かす会 代表)

ひと 千代田区 神田 秋葉原 須田町

ちよだで様々なアクションを起こしている人々をリレーインタビューでつないでいきます。

第1回 海老原義也さん
(海老原商店を活かす会 代表)

 

みなさんは、看板建築ってご存知ですか?建物の壁にお店の名前が書いてある、昔ながらの建築物。海老原商店もその一つです。

都市開発が進む神田須田町で、建物を改修し、残すことを選んだ海老原義也さんにお話を伺いました。

 

想いがあるから残っている

海老原商店は明治20年に創業し、時代に即して、古着、既製服、反物と、扱う品を変えながら、10年前まで商いを営んでいました。今の海老原商店の建物は築90年ほどです。

海老原商店は海老原さんのお父様の実家、つまり「おばあちゃんの家」

2014年頃は海老原商店のような看板建築が横並びに三軒建っていたものの、一気に取り壊されて、駐車場になってしまったそう。

危機感を抱いた海老原さんは海老原商店を改修して後世に残すため、建築士を探し、自らも実際に改修作業に携わりました。その原動力は何だったのでしょうか?

 

「建物はただ残っているのではなく、その建物を残そうという想いがあるからこそ、残っているのだと思います。

今まで、放火されたりクレーン車にぶつけられたり、色々なことがありましたが、先祖が苦労して残してくれました。その苦労を思うと、後世に残していかなければと思います。」

顔をくしゃっとさせた元気な笑顔が印象的な海老原さん。熱い想いとともに、表情もぴりりと引き締まります。

10年後を目指して

改修が始まる前は、海老原商店を残す価値があるということを周りの方に認識されていなかった様子。

 

海老原さんは「駐車場にしたり、マンションにした方が収益がありますが、良いものは新しいもの、古いものに関わらず、残したいという思いがあります。」と語ります。

 

「今は認められなくても10年後には価値が認められるはず」と信じ、建築士と2人でこっそり始まった改修。

ところが、実は海老原商店に注目していた千代田区の職員の方や、近所のNPOの方々が改修を知るにいたり「海老原商店を残すべきだ」という共感の輪が広がっていきます。

伝統工法で改修したため、柱を立てるのもクレーンではなく、人力。地域の人々も関わって壁を塗るなど、「2人」から「みんな」への活動になっていったのでした。


生きた建物として残す 

古い建物をただ展示するのではなく「生きた建物として残したい」と語る海老原さん。

現在は宿泊場所やイベントスペースとして貸出したり、海老原商店を活かすために試行錯誤中です。

 

改修に携わった建築士曰く「建物の寿命は、どれだけ愛されたかで決まる」まさに、海老原さんの愛で寿命が延びた海老原商店。

「神田は商人の街。小さくても独立していたい」と語る海老原さんですが、海老原商店を必要とする人々の愛情によって、ますます寿命が伸びるのではないでしょうか。

 

秋葉原駅から徒歩数分という立地にも関わらず、一度中に入ると静かで落ち着いた空間の海老原商店。昔ながらの磨りガラスや格子模様がモダンで新鮮に感じます。

 

みなさんも、ぜひ海老原商店を体験してみてください。

 

海老原商店の詳細はこちら!
◼️ 海老原商店 Facebookページ

written by
yukiko

ゆっきー

【好き:植物・鉱物・歴史を感じるもの】
生まれながらのライター気質。
歴史や神社、日本の文化が大好き!